ファルメディコ株式会社社長塾第二期

次世代のリーダーを育成する

ファルメディコ株式会社とは、私の母が1976年に創業した「くすりの相談 ハザマ薬局」という小さな薬局を出発点として、2004年に株式会社として現在の名称で組織改編を行ったものです。

 

長く、相談薬局を個人商店として運営してきたハザマ薬局が、調剤業務を始めるにあたって、前身の有限会社としたのが1998年ですから。それから考えると、23年目を迎えた会社ということにまります。

 

来ていただくタイプの薬局から、こちらからも出向く薬局。渡すまでの薬局から、のんだ後までの薬局、さらには、調剤だけの薬局から、OTCなどにも積極的な薬局と、どちらかといえば逆張りをテーマに薬局や薬剤師に取り組んできました。こういった時には、トップダウンというか、朝令暮改上等で、社長のリーダーシップで乗り切る力が必要だと思いました。だから、というわけではありませんが、一人で、誰の意見も聞かず(!?)、頼るべきは自分の専門性と倫理観しか無いと考えて活動してきました。

 

15年あまりが経過して、在宅に取り組むことは薬局に求められることとなり、服用後のフォローは法律で定まり、調剤以外にどういった機能を果たすかが重要になってくるという、以前とは状況は一変しています。そういった意味では、当社で、社長が独断専行で行う時期は超えてきたのだと思います。

 

瞬発力はあるし、独創的なことはやりやすいかも知れませんが、これは私の限界が企業の限界になってしまいますので、やはり次のリーダーを育成することが必要です。本当にありがたいことに、そういったフェーズに、当社もたどり着くことができたように思います。

 

そんな私の思いを汲んでいただいたのか、昨年、社長塾をやりたいという提案をいただき、二つ返事でお願いしました。そのときのメンバーが、1年経って、文字通り中核を担い始めてくれています。今年は、その経験も踏まえて第二期がスタートし、昨日がその最終回でした。

弊社には、2名のMBAホルダーの薬剤師がいるのですが、その二人が中心となり、さらには、超大手IT企業で執行役員をしておられ、4年ほど前から弊社にジョインしてくださった常務をトップに、社長塾が企画、運営されています。

 

本来なら、もっと時間をかけてじっくり学ぶべき内容だと思われますが、それでも、一回4時間、6回に亘って開催され、読書会やケーススタディ、さらにはコーチングの勉強など、様々なことを学べる時間となったようです。

 

最終回の昨日は、各人のまとめというかレポートと感想を伺いながらのディスカッションと私からのメッセージで2時間はあっという間に過ぎました。

 

うれしかったのは、社内で社長塾をやっているらしい、次回は自分も呼んで欲しいと、直訴してきたメンバーも含めて、みなさん非常に前向きに取り組んでくれていたことです。2001年に薬局に手伝いにきたときに、「勉強会します」と宣言すると、大ブーイングが巻き起こり、退職者も出そうになったころのことを思えば、本当にほっぺたをつねりたくなる気持ちでした。

 

私は今、病院の運営に時間を割いていますが、その結果、薬局薬剤師が病院研修を1年間受け、成果を残すことができました。今後、我が国の薬剤師の臨床研修のモデルになるのではないかと個人的には思っています。単に時間を病院で過ごすだけでは無く、多職種連携や地域連携をきちんと学べるためには、私自身が5年あまり悪戦苦闘する必要があったと思います。

 

そんな成長カーブを描いていけるのも、ファルメディコ株式会社のスタッフのおかげです。

 

この感謝をどんな形で、スタッフに返していけるのか。ボールは私のところに帰ってきたなぁと実感しました。