思温病院日記

初めてのオンライン診療(アナログ)

うちは、自慢じゃないですが、紙カルテです。

なんなら、オーダリングも紙で、レントゲンのオーダーも

2枚綴りの複写用紙にボールペンで書いて、紙カルテに

挟むパターンです。

 

ワイルドだろうw?

 

そんな、大阪の地場の病院でも、

新型コロナ感染症の影響は、確実に押し寄せています。

外来での対応、施設にご入居中の方への対応、

さらには、他の医療機関の転院…などなど、

患者さんのお役に立つことと、入院中の患者さんや

病院職員の安全を守ることを、いかに考えるのか、

試行錯誤の日々です。

 

先日、厚生労働省からも通知が来た、オンライン診療。

当院でも、対応を始めることにし、患者さんに通知を

していましたが、今日は、その初日。

 

早速、私の外来に定期通院されている方が2名、エントリーされていました。

 

お二人とも生活習慣病の方で、方や自立して生活されている方、方や、介護を受けながら生活されている方でした。

どんなシステムを使ってるんですか? と聞かれそうです。

A社のXか、B社のYか、C社のZか… さぁ、何だと思いますか。

 

でも、うち、紙カルテなんですよ。リハビリオーダーも、複写用紙に書いてるんですよ。

何なら、診療情報提供書も。

 

先ほどの通知には、「慢性疾患等を有する定期受診患者等について、医師が電話や情報通信機器を用いて診療し医薬品の処方を行い、ファクシミリ等で処方箋情報が送付される」という風に手順が書いてあります。

 

ん? そうです。「電話や情報通信機器」です。

 

もちろん、電話です。

師長さんが電話で患者さんにつないでくれて、自立の方は患者さんご本人と、

介護を受けておられる方は担当のケアマネさんとお話しました。

いつもは診察室で会っているのですが、それだけに、電話で十分に状態は把握できそうです。

 

過去のカルテや処方歴を見ながら、お話をお伺いし、気になるところは確認。

「じゃ、お薬出しますね」と言って、次回受診の日程をお伝えして、電話を切るのはお二人とも同じでした。

 

処方箋は、というと、もともとのかかりつけ薬局を聞いていて、

そちらにファックスし、薬局から患者さんにご連絡が行くようです。

 

なるほど、これも、オンライン診療だなぁ。

薬局の薬剤師さんは、薬を持って行くか、薬局に来ていただくかするんだろうと思います。

私は、患者さんの声しか聞いていないので、薬物治療の経過を見る観点で、是非、服用後のフォローをしていただいて、

薬学的なアセスメントを私にフィードバックして欲しいな、と思いました。

 

医師と薬剤師の協業体制は、こんな形でも広がっていくのかも知れませんね。