川口脳卒中研究会

服用後のフォローの義務化

先日の札幌の講演会から中2日で、

今度は、川口市の講演会に呼んでいただきました。

埼玉県医師会や川口市医師会の後援も受けておられるとのことでテーマは脳卒中の研究会でした。

 

私を呼んで下さったのは、地元の済生会で

脳外科部長をされている方で、

偶然にも、私が大変に御世話になっている

ドクターの後輩でいらっしゃいました。

 

お話をおうかがいすると、2年ぐらい前でしたか

医療マネジメント学会でお話したのをお聴きになって

いただいたようで、それがきっかけだったということです。

ありがたいことです。

講演ではいつものお話だったのですが、半分ぐらいは、薬剤師の先生がお越しになっていただいていたようで

会終了後にも、数名の先生とお話しました。

偶然にも、本会のエヴァンジェリストの方もお越しで、久しぶりにごあいさつしましたが、

「僕が、この地で在宅をされているのは、先生の講習を受けたからです」と言っていただきました。

気を遣っていっていただいてるとは思いますが、やっぱり、うれしいですよね。よかった。

 

昨日の、講演会後のお話でも思ったのですが、

服用後のフォローをどうするのかということは、やはり、課題です。

「何故、多くの薬局ではできないのでしょうか?」と尋ねられました。

 

私は、理由は2つだと思います。

1つは、服用後のフォローに、調剤報酬上の評価がうすいこと。薬局も採算性を考えなくてはなりませんから

今の状態では、積極的にそこに取り組もうという風潮にはなりません。ましてや、服用までの仕事に

調剤報酬が厚くついているのですから、そこに集中して人的資源を注入するのは当たり前のことです。

 

もう1つは、薬剤師さんが忙しすぎること。その原因は、薬剤師不足ももちろんあると思いますが

基本的には、薬剤師さんが薬剤師さんでなくても出来る業務を担当しすぎなのだと思います。

日経DIコラムにも書きましたが、そこは「業務的重要度は高いが、薬学的専門性がないか、極めて低い」業務を

業務フローの見直しと、徹底的な機械化とICT化を進めながら、非薬剤師スタッフと連携して進める

体制を作ることだと思います。

 

調剤報酬は2020年に変わります。対物から対人へという「患者のための薬局ビジョン」に基づいて

変わるとするならば、調剤料を引き下げ、それを財源に服用後のフォローを評価する制度に変わるのかも知れません。

また、非薬剤師の活用については、先日の「厚生科学審議会・医薬品医療機器等制度部会」のとりまとめ

にもあるように、対物業務の効率的な運用の中で、一定の方向性が見えるのかも知れません。

 

また、現在の国会に、このとりまとめを元に、薬機法が改正され

①薬剤師の服用期間中のフォローの義務化

②その際の薬剤師によるアセスメントの医師へのフィードバックを努力義務化

③薬局開設者が自店の薬剤師にそういった業務に当たらせる環境作りの義務化

が法的に明記されるとなると、一気に状況は変わるのかも知れませんね。

 

知らんけど。