日本在宅薬学会の会員サービス増強!

薬剤師の学術活動支援と耳寄り情報

私が医師になったのは、平成7年ですから、もう20年以上も前のことになります。そういえば、ポケベル買ったよなぁというのを懐かしく思い出しますが、そのころ指導医の先生には、「臨床・教育・研究」の3つを鼎立させることが大切だぞ!と何度も言われました。このことは、今も役に立っていますが、私が理事長をつとめる日本在宅薬学会でも、薬剤師さんに症例報告をしよう!と勧めてきましたのも、そのためです。実際、症例報告に向けたワークショップなども、今まで大阪や福岡で開催してきました。

 

発表準備には文献検索が必要です。

日本でメジャーなのは、医学中央雑誌刊行会(医中誌)のデータベースです。私が研修医のころは、病院の図書館にあるPC9801(!)に年代ごとにまとめられたデータベースが入ったCD-ROM(!)を差し込んで、ジコジコと調べていましたが、今は、webで検索することができます。医師はもちろん、薬剤師の先生でもお使いの方が多いと思います。

私が勤務していた病院でもそうですが、大学や医療機関では施設ごとに契約をしてくれていて、施設内の特定の端末からは自由に検索できるケースもよくあります。ただ、薬局では極めてまれですので、薬局薬剤師が学術活動を行うとなると、個人での契約ということになるのですが、個人で契約するにはちょっと高いんですよね。医学中央雑誌刊行会のウェブサイトを見てみると、月額基本料金で8時間までが2,000円、20時間までが4,000円です(超過すると1時間あたり800円)。

 

年間にすると、基本料金として、24,000円か、48,000円がかかるという計算です。もちろん、学術活動にはそれなりの実費がかかるのは当然ですし、自分の専門性を高めていくためには当然の出費と言えるでしょう。でも、やはり、安くはない、二の足を踏むというのが実感かも知れません。

そこで、本学会にご所属の大学教員の先生方からのご提案を受け、一般社団法人日本在宅薬学会として法人契約を締結を結ぶことになりました。大学や医療機関ではなく、こういった学会でこのような制度を作るのは初めてだそうです。

 

本学会の会員は、ログインして個人ページに入れば、左の図にありますように外部リンクのところに、「医中誌Web」というボタンがあります。ここからリンクしていただくと、すぐ、上記のページに飛び、検索を始めることができます。

 

また、IDとパスワードもお一人ずつに割り当てられていますので、スマホからでも医中誌Webから直接入り、「国内発行の、医学・歯学・薬学・看護学及び関連分野の定期刊行物、のべ約7,000誌から収録した約1,300万件の論文情報(医中誌ウェブサイトより)」を検索することができます。

医中誌がフリーに検索できるサービスが付加することで、一般社団法人日本在宅薬学会の会費が上がるわけではありません。設立から10年目に入る本会の会員向けサービスの一環として、ようやくこのような形態をとることができました。
日本在宅薬学会の年会費が10,000円ですから、月額にすると約800円です。しかも、検索し放題!
是非、会員の皆様には、このサービスを活用して、症例報告の学会発表そして会誌「在宅薬学」へのご投稿をお願いしたいと思います。

 

もちろん、本学会のメリットは、医中誌Webがお得に利用できるというだけではありません。バイタルサイン講習会e-learningはもとより、公益社団法人薬剤師認定制度認証機構の認証を受けた「在宅療養支援認定薬剤師」認定制度漢方セミナー、そして、パートナー制度に、年に1回開催される学術大会など、活動も盛りだくさんです。未会員の方には、この経済的にもかなりお得なシステムを活用していただくためにも、仲間に加わっていただければと思います。

 

是非、ご一緒に、「臨床・教育・研究」活動を充実させ、よりよい医療提供体制を築いていきたいと思います!