医師の壁

今日の講演会は、ちょっと、変わった講演会でした。

 

お話をいただいたのは、4ヶ月ほど前でしたが、担当の方がおっしゃるには、薬剤師だけでなく、医師を呼びたいと。

医師と薬剤師が共同して動くためには、医師との連携をどう深めていくかが、課題です。

 

まさに、その通りですが、総論賛成、各論微妙というのが、医師・薬剤師に限らず、多職種連携推進の時に、しばしば見られる現象です。

 

それをなんとかつなげるような、そんな会をしたいんです、とお話をいただきました。

私でお役に立てるなら、とお請けしました。当初は、10名程度の小さな会で、トライアル的にやってみたい、とお聴きしたような気がしたのですが(私の思い違いかもしれません)、結果的には、100名を越える方がお越しになり、その約4割が医師という会になりました。


続々と着席される先生方に緊張気味です。
続々と着席される先生方に緊張気味です。

医師の中には、私の母教室(?)の大阪大学第一外科の先輩の先生も、数名いらっしゃっておりました。


エーザイさんから、「狭間くんがしゃべるんか、おもしろそうやし、行くわ」とおっしゃってましたよ、とお聴きしていましたが、平日の夜、業務ご多忙の折、そんなにはお越しにならないのじゃないかと思っていた自分が甘かったです。
同級生の先生で、在宅医療を活発にされている先生(入学年度は先輩なんですけど^^)もお越しになっていたり、弊社の薬局で担当している特養の施設医の先生もお越しになっていたり…。

何より驚いたのは、私が研修医の時に本当にお世話になった、心臓外科の病棟係の先生がお越しになっていたことです。お目にかかるのは、15年ぶりぐらいでしょうか。愛媛大学で地域医療学講座(?)の教授もされていたI先生は、研修医の時にお目にかかったのと同じ笑顔で、にこにことお話して下さいました。


「狭間がしてること、興味あるなぁと思ってたから、今日は、話を聞きに来ました」

なんて、言われますとですね、緊張マックスです。
私の初めての発表は、「高齢者ファロー四徴症の一例」なんですが、なんか日本循環器学会近畿地方会での発表前の緊張を思い出しました。


医局の2年後輩の出口先生(左)と、池尻先生(右)。お二人は偶然にも、城東区医師会で機能強化型在宅療養支援診療所を組んでいるメンバーだそうです。世間は狭い。
医局の2年後輩の出口先生(左)と、池尻先生(右)。お二人は偶然にも、城東区医師会で機能強化型在宅療養支援診療所を組んでいるメンバーだそうです。世間は狭い。

会は、私の中高時代の同級生で、今、市内で開業している池尻先生が座長をして下さいました。


30数年前に会っていた友だちと同じ場所で、話をするというのは幸運というか、なんというか。


講演会はとても盛況で、8時半までという予定はどこへやら、最終の質疑応答等が終わったのは、9時を回っていました。しかも、途中で帰る人がほとんどいらっしゃらなくて。


医師の質問や意見も多かったのが印象的でした。

終わって、ぐったり。


で、感じたこと。


医師の壁は、やっぱり、高くて厚い、ということでした。


薬剤師との協働というアイディアを、理論的にはなんとかいいんじゃない?というところまで持ってきましたが、それを実践するためには、まだまだやるべきことがあるなぁと痛感しました。


私も、一から出直しですが、貴重な機会を与えていただいたエーザイさんにも、感謝ですし、色々なディスカッションに参加していただいた皆様にも感謝です。

薬局の先生方も多数お越しいただいておりましたが、きちんとごあいさつできず、申し訳なかったです。




何にしても、第一歩は踏み出せた感じがします。


がんばりましょう!